CBGというカンナビノイドをご存じでしょうか。
カンナビノイドは一般的に大麻草から抽出され、大麻草が有する効果が期待されるため、カンナビノイドに対する注目度は高まってきています。
ですが、「大麻草」と聞くと、「違法」であったり「危険」という印象が強い方も多いと思います。
本記事では、カンナビノイドにおけるCBGの安全性や期待できる効果について解説していきます。
CBGとは?その仕組みと基本概念
CBGはCannabigenol(カンナビゲノール)といい、大麻草から抽出することができる植物性カンナビノイドの一種です。
カンナビノイドは大きく分けて3種類あり、
- 大麻草から抽出できる「植物性カンナビノイド」
- 元々体内で生成されている「内因性カンナビノイド」
- 効果を求めて人工的に作られた「合成カンナビノイド」
カンナビノイドは本来体内で生成されますが、加齢とともにその生成量は減少していきます。体内の不足分を補うのが、CBGをはじめとした植物性カンナビノイドです。
注意点として、合成カンナビノイドは効果を求められ人工的に作られており、副作用が強すぎて規制対象になっています。絶対に使用しないようにしましょう。
CBGは日本において合法です
そんな一見危険な部分もあるカンナビノイドですが、2024年11月の時点でCBGは合法です。
そのため日本においての販売や製造、利用などが認められています。
その理由は副作用にあります。
CBGの副作用とは
CBGはこれまでの研究で副作用がほとんどないとされています。
THCやTHCHといった規制対象とされているカンナビノイドは、摂取時に激しい依存性や言語障害、意識の昏倒、不安やパニックが副作用として確認されています。
CBGはより一層研究が必要なカンナビノイドであると言えますが、それでもTHCやTHCHのような副作用が確認されておらず、それが現在まで合法とされている理由と考えられます。
CBGにキマる作用はない
結論、CBGにキマる作用はありません。
キマるとは一般的に、気分が高揚することやリラックス効果が過度に働くことで判断力の低下や思考能力の低下が引き起こされる状態のことを指します。
大麻などはもちろん日本国内において使用は禁止されており、「キマる」作用があります。そのため、大麻草から抽出されるCBGは危ないという印象を持つ方が多いのではないでしょうか。
先ほど紹介したTHCやTHCHといったカンナビノイドはいわゆる「キマる」作用はありますが、CBGはそのような作用は無いということを覚えておいてください。
CBGに期待できる効果とは?
副作用がほとんど無いながら、その効果から注目が高まってきているCBG。
ここからはCBGに関する効果を3つほど紹介していきます。
今回紹介する効果は、
- 抗炎症作用
- 鎮静効果
- 神経膠腫とがんの抑制
の3つです。
最後にCBGの効果に関してより詳しく解説している記事のリンクがあるので、気になった方はぜひ見てみてください。
抗炎症作用
CBGは他のカンナビノイドに比べて、抗炎症作用が優れていることが報告されています。
抗炎症作用とは、体内で発生した炎症を抑え、炎症によるダメージを最小限に抑える働きのことを指します。
CBGは、炎症を引き起こす酵素を抑制し、炎症性サイトカインの生成を減少させることで、体内の炎症を抑える効果が期待されています。
また、CBGは抗酸化作用も兼ね備えており、細胞の酸化ダメージを軽減するため、慢性的な炎症によるダメージを軽減します。
CBGは、慢性疾患の緩和や炎症性疾患の治療をサポートする成分として注目されています。
鎮静効果
CBGには、心身をリラックスさせる鎮静効果も期待されています。
日々の生活でストレスや不安感が高まり、心を落ち着けるための方法を探している方は多いのではないでしょうか。
CBGは、神経の過剰な興奮を抑えることでリラックス感をもたらします。
これにより、ストレスの軽減や睡眠の質の向上が期待でき、不眠症や不安障害に悩む方々にとって有効なサポートとなることが期待されています。
神経膠腫とがんの抑制
近年の研究では、CBGが神経膠腫(脳腫瘍の一種)や特定のがん細胞の増殖を抑制する可能性が示されています。
CBGは、がん細胞の成長に関わる受容体に作用し、細胞の増殖を阻止する働きを持つことが、研究によって報告されています。
特に、神経膠腫の治療において、CBGは抗腫瘍効果を発揮し、正常な細胞に影響を与えずにがん細胞を標的とするため、安全性が高いとされています。
以下の記事では、CBGの詳しい効果について解説しています。
CBGとCBDの違いとは?
みなさんCBDをご存じでしょうか。
CBDはカンナビジオールといい、世界中で最も研究が進んでいると言っていいカンナビノイドです。
そのCBDと今回紹介したCBGの違いについて、解説していきます。
CBGとCBD:効果の違いとは?
CBGとCBDはどちらも大麻草から抽出することができる植物性カンナビノイドですが、その効果には多少の違いがあります。
CBGは抗炎症作用やがんの抑制効果が特に強く、健康維持や炎症に対するサポートが優れているとされています。
反対にCBDはリラックス効果が優れており、ストレスの軽減や睡眠の質向上に寄与します。またCBDは抗酸化作用が強いため肌のケアにも効果的です。
つまり、CBGは特定の悩みへのサポートが、CBDはリラックスや肌のケアに適していると言えます。
CBGとCBD:安全性の違いについて
CBGもCBDはどちらも比較的安全な成分とされていますが、その安全性にも多少の差があります。
CBDはこれまでの研究によって広範囲の安全性が確認されています。厚生労働省や世界保健機関がCBDの安全性に関する公表をしているのが最たる例として挙げられます。
これに対してCBGはまだまだ研究段階であり、CBDほどのデータは蓄積されていないのが現状です。
現在のところCBGも深刻な副作用は報告されていませんが、安全性に関してはCBDの方が信頼できると考えられるでしょう。
CBGとCBD:製品の価格帯の違い
CBGとCBDは、製品にした時の価格帯にも違いが生じます。
結論一般的にCBGはCBDよりも高額な傾向にあります。
これはCBGがレアカンナビノイドと呼ばれる、一つの大麻草から抽出することができる量が少ないカンナビノイドに該当するためです。
CBDよりも抽出することができる量が少ないということは、必然的にコストが多く掛かり、製品にしたときの価格も高額になってしまいます。
一方CBDは抽出量が多いことや市場が大きいことなどから、比較的手ごろな価格で購入することができます。
初めて試す方や日常的な利用を考えている方にとって価格面はとても大きいため、購買を考える上で重要なポイントになります。
おわりに
CBGはカンナビゲノールといい、大麻草から抽出できるカンナビノイドの一種ですが、「キマる」作用は存在しなく、日本において安全に利用することができます。
CBGについては様々な効果が報告されており、抗炎症作用や神経膠腫(脳腫瘍の一種)や特定のがん細胞の増殖を抑制する可能性が示されており、非常に優れたカンナビノイドであると言えます。
ただ、CBGよりもCBDの方が摂取時に安全性や値段帯において求めやすい可能性も挙げられるため、自身の判断で適した製品の購入が必要になります。
正しい情報から判断し、ご自身の生活の質を上げていきましょう。