サラシアという成分を知っていますか

サラシアは、熱帯地域に自生している植物で、その効果が多岐にわたることから奇跡の植物と呼ばれており、アーユルヴェーダなどの伝統医学で用いられてきました。

サラシアの体内での役割

血糖値の上昇を抑える

サラシアにはサラシノールという特有の化学構造を有した成分が含まれており、そのサラシノールが糖の吸収を抑え、血糖値の急な上昇を抑える効果があるとされています。

私たちが食事として摂取した炭水化物はアミラーゼによって糖類に分解され、小腸に辿り着くと消化酵素であるα‐グルコシダーゼによって単糖に分解されて体内に吸収されます。

しかしサラシアに含まれるサラシノールは、α‐グルコシダーゼの働きを妨げることによって糖類が単糖に分解されるのを抑制し、糖の吸収量を抑え結果として血糖値の上昇を抑える仕組みができあがります。

カラダの不調をサポート

大腸の中には、有害な物質を生成したり、正常な働きを害する菌などが存在します。サラシアは継続的に摂取することでビフィズス菌をはじめとする腸にとって良い菌が摂取前より増加することが報告されています。

また、サラシアの働きによって分解されなかった糖類はそのまま大腸へ運ばれ、その糖類が腸内の善玉菌となり、善玉菌が増えることによって腸内における蠕動(ぜんどう)運動が活発になり、便通が改善するという効果も出ています。

蠕動運動とは、腸が腸内にある内容物を外に出すために伸縮を繰り返す動きのことを言います。一般的には波状に動きが伝わるとされています。

腸の環境は肌にも影響が

腸内環境が悪化すると腸内に悪玉菌が増殖してしまいます。
腸内の悪玉菌が増加すると、悪玉菌が発生させた有害物質が血液を通じて体に循環してしまい、お肌はもちろんですが、体の様々な不調に繋がってしまいます。

サラシアにに含まれるサラシノールが小腸における糖の吸収を抑制することで、オリゴ糖などの糖類が大腸に直接届きます
これにより、実際に腸内の環境が良好になることが実験で明らかになりました。
実際の研究結果:Kagaku to Seibutsu 59(9): 473-476 (2021)