自律神経失調症という言葉を知っていますか?
自律神経失調症は忙しい現代人が悩むことが多く、その症状は人によって様々です。日常生活で悩む症状は、もしかしたら自律神経失調症に陥っている可能性があります。
今回の記事ではどのような症状が自律神経失調症に該当するのか。また、辛い自律神経失調症の症状を緩和する方法や具体的な治癒方法について解説していきます。
自律神経失調症の基本的な知識
自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、体内の自立神経が乱れることによって身体や精神などの不調を感じている状態のことを指します。
自立神経は、体温調節や呼吸、消化などの人間の意識とは関係がないカラダの機能が正常に働くようにコントロールしています。自律神経の乱れる原因は様々ですが、一般的に長期にわたるストレスや生活習慣の乱れ、過度な疲労などによって引き起こされます。
自律神経失調症は症状の「症」の字が使われていることから病名だと思ってしまいがちですが、自律神経失調症は病名ではなく、人の不調である「状態」を指す用語とされています。
自律神経失調症の症状とは
自律神経失調症の症状は、精神的なものや身体的なものなど多岐に渡ります。
精神的な症状としては、
- 不安感
- イライラ
- 集中力の低下
- 無気力感
- 抑うつ感
- 感情の起伏が激しい
- 疲労感
などが挙げられます。
身体的な症状としては、
- めまい
- 不眠
- 動悸
- 消化器官の不調
- ほてり
- 異常な発汗
- 頭痛
などが挙げられます。
これらの症状は日常生活に大きな影響を与える場合が多く、個人の生活の質を大きく低下させる場合や、周りの人にも影響を及ぼし、人間関係の問題に繋がってしまう場合もあります。
自律神経失調症の原因とは
自律神経失調症は、自立神経のバランスが乱れることによって様々な不調が引き起こされる状態のことを指します。自立神経は人が無意識に行う、呼吸や消化などの生命活動に必要な機能の調節を行っており、この神経のバランスが崩れることで不調が引き起こされます。
では自律神経が乱れる原因とは何でしょうか。
原因として最も多いのが、「ストレス」です。ストレスは自律神経における交感神経を過剰に活性化させ、自律神経のバランスを崩します。これによって緊張状態が続き、不安やイライラ、頭痛などが引き起こされてしまいます。
また、不規則な生活習慣も自律神経を乱す原因となります。バランスの悪い食事、不十分な睡眠、運動不足などは体内のリズムを見出し、自律神経のバランスを崩します。
特に現代人は生活習慣が乱れることが多く、自律神経が乱れることでストレスを感じやすくもなってしまいます。
自律神経失調症になりやすい人の特徴
自律神経失調症になりやす人の特徴としては、
- 長期的にストレスを感じている
- 不規則な生活習慣を送っている
- 真面目で完璧主義
- 心配性
などが挙げられます。
自律神経の乱れの原因としてストレスが挙げられることを説明しました。長期的なストレスを感じることによって、ストレスを緩和するホルモンが分泌されにくくなってしまい、体内でストレス緩和の作用が働きにくくなってしまいます。
また、真面目で完璧主義であったり心配性の人も自律神経失調症になりやすい人の特徴として挙げられます。これらの人は日常生活において精神面でストレスを感じることが多い傾向にあり、自立神経が乱れやすい人であると言えます。
これらの特徴に当てはまるな、と少しでも自覚がある方は、日常生活の中で意識的にバランスを整え、改善を促していくことが重要になります。
できることから自律神経失調症の症状を緩和しよう
生活習慣の改善で軽減を図ろう
食事と生活リズム
自律神経失調症の症状は、食生活と生活リズムを改善することによって軽減することができます。
食事においては、ビタミンやミネラルを含む野菜などを多く取り入れることが重要になります。特にビタミンB群は、疲労感や倦怠感、ストレスの軽減など幅広い面で活躍をします。反対にカフェインの摂取は人の交感神経を優位にし、緊張状態を引き起こすため、摂取は極力避けることをおすすめします。
また、十分な睡眠時間の確保も重要です。寝る前のカフェインの摂取やアルコールを飲むことを避け、スマートフォンやパソコンなどのブルーライトの影響を受けないことで脳が休まり、睡眠の質の向上に繋がります。
運動やストレッチの重要性
適度な運動を行うことも、自律神経を整えるためには効果的です。適度な運動は、心拍数を上昇させ血行が良くなり、ストレスの軽減に繋がります。
また、身体の疲労を促し、睡眠の質向上に繋がることに加えて、免疫を維持することも期待できるため運動を行うメリットはとても多いです。
しかし激しい運動は交感神経を刺激し、体を緊張状態にするため体が休まる時間が無く、現在感じている症状を悪化する可能性があるため、注意が必要です。
ストレッチは体の筋肉を伸ばすことで緊張を和らげ、副交感神経を優位にしてリラックスを促す効果があります。特にお風呂上りのストレッチは、心地よい入眠のサポートに繋がるため、とてもおすすめです。
特におすすめしたい運動が「ヨガ」です。ヨガは、運動とストレッチの両方のメリットを兼ね備えた活動で、深い呼吸と瞑想を取り入れることで、心の安定とリラックスを促します。
手軽に緩和を目指したい方へ
生活習慣の改善によって自律神経失調症を緩和できるということはお伝えしましたが、忙しい現代の人にとって、「そんな時間はない」「そんな手間を掛けていられない」という方は多いのではないでしょうか。
そのような方には「サプリメント」による緩和を目指す方法がおすすめです。サプリメントは推奨された量を毎日飲むだけなので手軽に継続することができます。
自立神経の乱れによって引き起こされる症状に悩む方に、外部から摂取するべきおすすめの成分をご紹介します。
自立神経の中枢である脳幹に作用するNMN
NMNは正式名称がニコチンアミドモノヌクレオチドといい、近年その優れた作用から注目が集まっている希少成分です。
NMNは元々体内で生成されますが、加齢とともにその生成量は減少してしまい、不調が引き起こされてしまいます。不調を緩和するには外部から補う必要がありますが、食事から摂取できるのは微量。
そのためNMNを含んだサプリメントを摂取することで、本来の体の機能を取り戻し、不調の緩和が期待できます。
NMNについての詳しい情報や効果については以下の記事をクリックしてみてください。
体がリラックスモードに入るのをサポートするCBD
CBDは正式名称がカンナビジオールといい、大麻草の茎や種子から抽出できる大麻由来の成分のことです。
本来体内では内因性カンナビノイドと呼ばれる成分が体内で分泌され、この成分が体温や免疫などを一定に保つ「恒常性維持」の役割を果たします。しかしこの成分もNMN同様、加齢とともに分泌量が減少します。
CBDは内因性カンナビノイドと同じ役割を果たすため、不足した分を補うことで機能が正常に働くことをサポートします。また、CBDは体がリラックスすることを助ける作用もあるため、一度試して欲しい成分です。
大麻由来と聞くと安全性や違法性などが心配になる方もいるかもしれませんが、CBDは厚生労働省によって大麻に該当しない旨が示されています。 不安な方は以下のリンクをクリックして、実際に確認してみてください。
CBDについての詳しい情報や効果については以下の記事をクリックしてみてください。
自律神経失調症の治療とケア
クリニックでの治療方法
クリニックでの治療のためのアプローチは多岐にわたり、それぞれの悩む方の自覚症状やライフスタイルに応じて適切な方法が推奨されます。
ストレスに対するカウンセリング
カウンセリングによって、悩みを抱える方が、どのような原因で症状が引き起こされているのか。またそれはどのように意識することによって日常生活から緩和することができるのかを診断し、ストレスマネジメントにおけるアドバイスを行います。
当事者では中々どこに問題やストレスを抱えているのかを正確に判断することが難しく、プロのカウンセラーに話を聞き、引き出してもらうことで問題の原因を明らかにしてもらうことが期待できます。
また、リラクゼーション療法や生活習慣におけるアドバイスを受けることで日常生活におけるリラックスの重要性を知り、実践していくことも重要です。
薬物療法と認知行動療法
薬物療法では不安感やうつ症状などの軽減のために、抗不安薬や抗うつ薬が処方される場合があります。これらの薬は自律神経を整え心身のバランスを整える役割を果たします。しかしあくまで補助的な作用のため、根本の解決のためには生活習慣の改善が必須です。
一方認知行動療法(CBT)は、ストレスによって固まってしまったネガティブな思考や行動を変化させ、思考や行動に伴うストレスを軽減することを目的とした療法です。これにより自身の思考を理解し、コントロールする力を養います。
これらをバランスよく行うことで、症状の緩和と日常生活の質向上に繋がる可能性が高まります。
お家で出来る心身を整える補助的な治療方法
最近では、家で出来るアロマテラピーや音楽療法、瞑想なども注目を集めています。
アロマテラピー
アロマテラピーは特定のオイルを使用することでリラクゼーション効果を促し、心身の緊張を和らげる効果が期待できます。
例えば、ラベンダーはリラックス効果が高く知られ、気分を落ち着けることによって眠りやすくなるとされています。また、ペパーミントは集中力を高め、気分をリフレッシュさせる作用があると言われています。
そのにおいが持つ効果効能だけでなく、自分が好みのにおいを利用するのも心身のリラックス効果に繋がります。
音楽療法
音楽療法は、音楽を聴くことによって、心理的な健康を促す療法です。
リラックスができる落ち着いた曲や、自分の好みの曲を聴くことでストレスが軽減されることが期待でき、リラックス状態が促されます。
特に最近では自然音や生活音が注目を集めており、リラックス効果が高いことが報告されています。ぜひ一度聞いてみてはいかがでしょうか。
瞑想
瞑想は呼吸に集中することで雑念を取り払い、心身のリラックスを促します。
瞑想を行うことでストレスによる自立神経の乱れを緩和し、症状の緩和効果が期待できます。
瞑想は時間や場所を限定せず、短い時間でもリラックス効果が期待できるため、実践しやすいリラックス方法であると言えます。
おわりに
自律神経失調症は、自律神経が乱れることによって様々な体の不調が引き起こされる状態のことを指します。
自立神経の乱れは主にストレスや生活習慣の乱れが原因のため、自律神経失調症に付随する症状を緩和するためには、自律神経を整えることが重要になります。
自律神経を整える方法として、具体的な生活習慣の改善やサプリメントによる補給、クリニックでの治療やお家で出来る治療法を紹介しました。
まずはご自身で出来るところから無理なく始めてみてください。