THCHという物質をご存じでしょうか。
近年カンナビノイドという大麻に含まれる成分が注目されており、THCHはそのカンナビノイドの一種です。
しかしその基本情報や法的な位置づけ、副作用については未だ知られていない部分が多いのも事実です。
本記事では、THCHとは一体どのような成分なのか、またその法的地位や副作用について分かりやすく解説していきます。
THCHとは何か
THCHの基本情報について
THCHは、テトラヒドロカンナビヘキソール(Tetrahydrocannabihexol)といい、大麻から抽出することができるカンナビノイドです。
名前が似ているカンナビノイドとしてはTHCが挙げられますが、その違いについては後ほど解説していきます。
摂取した時に期待できる効果は強く、リラックス効果や多交感が報告されています。
ですがTHCHはその副作用から危険視されており、THCHを摂取した後に引き起こされる副作用は絶対に無視してはいけません。
THCHの危険な副作用について
THCHを摂取することによって報告されている副作用としては、以下のようなものが挙げられます。
- 非常に強い依存性
- 幻覚
- 意識の昏倒
- 言語障害
- 認知機能障害
- 運動機能障害
- 集中力の著しい低下
- 判断力の低下
いかがでしょうか。
これらの副作用は日常生活に大きく悪影響を与え、通常の日常生活を送ることは困難になってしまいます。
実際にTHCHを摂取した女性が緊急搬送された後、しばらくの間意識が戻らない状態が続いたという事例も存在します。
ではTHCHは、法律でどのような位置づけにされているのでしょうか。
THCHの法的位置づけは違法
THCHは説明したような副作用から、日本において指定薬物とされ、THCHが少しでも含まれている製品の製造・輸入・販売・所持・使用が禁止されています。
当然解説したような副作用が確認されていれば、国が放置するはずがありません。
そのため、THCHを含む製品は使用のみならず、購入や所持もしてはいけません。
THCHとTHCの違い
先ほどTHCHと似ている名前のカンナビノイドとしてTHCを挙げましたが、その違いとは何なのでしょうか。
THCHとTHCの違いについて、分かりやすく解説していきます。
化学構造と作用の違い
THCはテトラヒドロカンナビジオールといい、こちらもTHCHと同様大麻草から抽出することができる成分です。
構造式もとてもよく似ていますが、結合する炭素の数に違いがあり、THCは5個、THCHは6個です。
結合する炭素が多いほどリラックス効果が強いとされており、THCHはTHCの約10倍から15倍ほどのリラックス作用があると言われています。
ではTHCは合法なのでしょうか。
THCもTHCHと同様違法です
THCはTHCHよりもリラックス効果が弱いと言っても、副作用はそこまで差はありません。
そのため厚生労働省によって指定薬物に指定され、THCHと同様、国内での製造・輸入・販売・所持・使用が禁止されています。
THCが含まれる製品には気をつけるようにしましょう。
合法なカンナビノイドは存在する?
ここまで解説したTHCHとTHCはいずれもその副作用から、国によって指定薬物に指定されています。
となると、大麻草から抽出することができるカンナビノイドには、合法の種が存在するのでしょうか。
結論合法のカンナビノイドは存在します。
2024年9月時点において合法とされているカンナビノイドを3つほど簡単に紹介していきます。
厚生労働省が認めているCBD
CBDはカンナビジオールといい、厚生労働省や世界保健機関がその安全性を公表している珍しいカンナビノイドです。
報告されいてる効果は多岐にわたり、
- リラックス効果
- ストレス軽減
- 睡眠トラブル改善
- 抗酸化作用
- 紫外線から肌を守る
などが報告されています。
CBDの詳しい効果については以下の記事で紹介しています。
睡眠を助けるCBN
CBNはカンナビノールといい、大麻から抽出することができるカンナビノイドの一種です。
CBNもリラックス効果や抗炎症効果などが確認されていますが、中でも注目はその睡眠改善効果です。
その効果の強さから、「睡眠カンナビノイド」とも呼ばれています。
ストレスを感じる場面が多い現代人は、身体の緊張状態から睡眠に関する悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。
睡眠に関する悩みを抱えている方こそ、ぜひCBNを試していただきたいです。
抗炎症効果が期待されるCBG
CBGはカンナビゲロールといい、大麻草から少量しか抽出することができないレアカンナビノイドの一種です。
他のカンナビノイドと同様、リラックス効果なども報告されていますが、抗炎症効果が優れているとされています。
また、悪性脳腫瘍の一つである神経膠腫の進行を効果的に阻害したとする報告や、大腸がん細胞の増殖を阻害することが確認されたとする論文も存在します。
身体の疲労や炎症に悩む方は、ぜひ摂取を検討してみてください。
おわりに
THCHはその副作用から、国から指定薬物に指定されている危険な成分です。
その効果は魅力的ではありますが、日常生活が満足に送れなくなる可能性もあるため、絶対に摂取してはいけません。
同じカンナビノイドでも、国が指定薬物に指定していない種類も存在します。
しっかりと正しい情報を集め、自身の悩みに適した成分選択をしていきましょう。