昨今、現代人の多くが抱える悩みの解消に繋がる可能性が高いとして注目が集まっているCBD(カンナビジオール)。
しかしCBDは日本では違法成分である大麻草から抽出されるということもあり、キマる作用があるのではと懸念の声も少なくありません。
今回はそんなCBDについてキマる作用や違法性、THCとの違いについて分かりやすく解説していきます。
CBDでキマる作用はあるのか?

CBDにキマる作用はありません
まず結論、CBDにキマる作用はありません。「キマる」とは、大麻などの違法な薬物などを使用することによって思考能力や判断能力が著しく低下している状態のことを指します。
いわゆる「ハイになる」状態に近い状態のことを指します。
CBDには、キマる作用は確認されておらず、安心して使用することができます。
CBD摂取によりブリブリになることはありません
また、CBDの摂取によってブリブリの状態になることもありません。「ブリブリの状態」とは、違法薬物の摂取によって引き起こされる極度の陶酔感や精神的な混乱状態を指します。
精神面では正常な判断ができなくなる作用や、身体面では脱力感や心拍数・血圧の変化が引き起こされる場合があります。
CBDの摂取によってこれらの副作用は確認されておらず、ブリブリの状態になることはありません。
CBDは日本国内で合法となっています
CBDは日本国内において合法となっており、安全に使用することができます。2024年12月12日に施行された法律によると、厚生労働省はCBD関連製品中に製品の形状に応じてΔ9-THCの残留限度値を設けました。
Δ9-THCの含有量が残留限度値を超えて検出された製品は麻薬として取り扱われるため、その残留限度値を超えない製品に関しては合法性が認められています。
CBDの安全性に関する公表
CBDは、世界保健機関によってその安全性が公表されているカンナビノイドです。世界保健機関とは、1948年に設立された、感染症の予防、ワクチンの普及、病気のリスク調査など、健康に関する様々な問題に対して活動している国際機関のことです。
世界保健機関の調査書によるとCBDは「良好な安全なプロフィールをもち、一般的に良好な忍容性(許容性)がある」とされています。
※忍容性(許容性)とは、体が無理なく受け入れられる状態のことであり、忍容性があるということは、摂取しても普段通り生活できるということを表しています。
またカンナビノイドの使用において危険視されている乱用に関しても、「十分にコントロールされたヒトの実験的研究からのエビデンスは CBD が乱用可能性と関連しないことを示している」としています。
引用:世界保健機関(WHO)「カンナビジオール(CBD) 事前審査報告書 P14」より
CBD摂取で起こる可能性のある問題とは
CBDの副作用に関して、THCHやHHCHといった違法成分のような重篤な副作用は報告されておらず、その副作用は下痢や食欲不振、腹痛といった軽度の症状に留まります。また、それらの軽度の症状が引き起こされたケースはいずれも「過剰摂取時」に限られるため、製品の目安摂取量を守ることで防ぐことができます。
ただ、CBD摂取時に生じる問題として、肝臓への影響が懸念されています。
高用量のCBDを長期間摂取した場合、肝臓が薬物代謝の役割を果たす際に過剰に負担がかかり、肝機能障害のリスクが高まる可能性があります。
肝臓に対する悪影響に関しても、過剰摂取を避け、適切な摂取量を守ることが重要になります。
CBDとTHCの違いとは?成分の比較

CBDと同じ程度、カンナビノイドの代表格として取り上げられるTHC(テトラヒドロカンナビノール)。
CBDとTHCという2つの成分の違いについて、違法性と安全性の観点から解説していきます。
CBDとTHCの違い:違法性
合法性が公表されているCBDとは異なり、THCは日本国内において違法成分として厳しく規制されています。
麻薬及び向精神薬取締法における「麻薬」に指定されており、THCを含有する製品の製造、輸入、販売、購入、所持、使用等が禁止されています。
また2024年12月12日に施行された法律によって違法時の罪が明確になり、他の規制薬物と同様、不正な施用に関して施用罪が適用され7年以下の懲役刑が明記されました。
CBDとTHCの違い:安全性
また、安全性の面でもCBDとTHCは大きく異なります。
CBDは過剰摂取時に、下痢や食欲不振、腹痛といった軽度の副作用が生じる場合があることが報告されています。
しかしTHCは激しい依存性や思考力の低下、言語障害、意識の昏倒、幻覚など、日常生活に大きく支障をきたす副作用が確認されています。
THCはそもそもの使用が犯罪ですが、これらの危険性があって違法とされていることをしっかりと理解しておく必要があります。
CBDの接種方法:タイプ別のメリットデメリット

CBDはその注目度の高まりから、様々な製品形態で販売されています。
今回は以下の4つの摂取方法について、タイプ別のメリットデメリットを交えながら解説していきます。
- オイル
- 食品
- べイプ
- サプリメント
CBDのタイプ別メリットデメリット:①オイル
まず一つ目の摂取方法としてオイルが挙げられます。
オイルは摂取が簡単であり、専用の容器を用いることで適量を摂取することが可能です。
これにより先ほど紹介した過剰摂取による副作用を防ぐことができます。
ただ味が独特の場合が多く、好みによって続けられないということも少なくありません。
また即効性も無いため、継続して摂取し続ける必要があります。
CBDのタイプ別メリットデメリット:②食品
グミやクッキーなどの食品にCBDを混ぜ、CBDを取り入れる方法も普及してきています。
食品を利用する方法は、オイルと異なり味わいながら摂取できるため、初めての方にもおすすめの摂取方法です。
ただ効果が表れるまで時間が掛かる点や、CBDを多く摂取したい場合に食品を多く食べる必要がある点がデメリットと言えます。
CBDのタイプ別メリットデメリット:③べイプ
べイプは電子タバコにその形態が似ており、蒸気を吸い込むことでCBDを摂取する方法です。
直接肺から吸収するため、効果に即効性があるというのが最大のメリットと言えます。
ただ肺への影響が懸念されているほか、喫煙に抵抗がある方には不向きの摂取方法です。
また、専用の機器が必要のため、少々費用が掛かる点もデメリットと言えます。
CBDのタイプ別メリットデメリット:④サプリメント
CBDが含有されたタブレットやカプセルなど、サプリメントを用いた摂取方法も非常に人気です。
メリットとして独特な味を感じることが無く摂取できる点や、一日の目安量をすぐに摂取できる点が挙げられ、非常に手間が掛からない方法といえます。
ただサプリメントによるCBDの摂取は効果を感じるまでに時間が掛かるため、継続的に摂取することが重要になります。
CBDの効果とは?

みなさん気になるのはCBDの効果ではないでしょうか。
今回はCBDに関して報告されている効果について、以下の3つを解説していきます。
- リラックス作用
- ストレス解消
- 安眠のサポート
リラックス作用
CBDにはリラックス作用があると報告されています。
CBDは脳内の神経伝達物質に直接関与することで、人の生命活動には欠かせない自律神経を整える作用があるとされています。
自律神経の乱れは精神の不調やイライラに直結します。
自律神経を整えることは、毎日をリラックスして、落ち着いて過ごすために欠かせません。
CBDは現代人のリラックスした生活に寄与することが期待されています。
ストレス解消
またCBDはストレスの解消効果も報告されています。
現代人は特にストレスを感じる場面が多く、疲れやすかったり体調を崩しやすかったりしています。
自覚のある方はいませんか?
ストレスを感じる場面が多かったり、何か疲れているなと感じる機会が多い方にはぜひ一度試してみることをおすすめします。
安眠のサポート
・良く寝たはずなのに疲れがとれない
・夜中に起きてしまう
・中々寝付けない
・予定より早く起きてしまって眠れない
多くの人が睡眠に関する上記のような悩みを抱えているとされています。
CBDは安眠のサポート効果も報告されているため、睡眠前に摂取することで睡眠の質を高めることが期待できます。
以下の記事ではCBDの効果についてより詳しく解説しているため、チェックしてみてください。
さいごに
今回の記事では、CBDにキマる作用はあるかについて、違法性や成分詳細、THCとの違いを混ぜながら解説してきました。
CBDにはキマる作用はなく、また精神が高揚している状態を表す「ブリブリ」の状態になることもありません。
CBDは法律の施行によりTHCが残留した製品に関する規制が厳しくなりましたが、CBDに関する安全性は依然と変わっていません。
ぜひ今一度CBDの報告されている効果を確認し、ご自身のライフスタイルに合った摂取方法を検討してみてはいかがでしょうか。