THCOの危険性とは?リスクや安全性、規制内容を簡単に解説します

THCOはその危険性から、日常生活や健康への悪影響が大きく懸念されています

現代人の悩みの解消を助ける成分としてカンナビノイドは注目度合いが高まってきていますが、THCOのように危険な成分が存在することも事実です

今回はTHCOの危険性について、リスク安全性規制内容などを交えて解説していきます。

THCOという物質の危険性とリスクとは?

THCOはその危険性から違法成分として規制されており、重篤な副作用が確認されている。THCOはTHCの約10倍の効果がある。

THCOとは何か?成分と作用の特徴

THCOは、THC-O-アセテートといい、危険性から違法成分として規制されているTHCに真似て生成されたカンナビノイドです

THCOはTHCと同じように、強い精神作用が報告されている危険な物質です。

THCOは自然界に存在しておらず人工的に製造された物質のため、未だに十分な研究が進んでおらず、安全性が十分に確認されていないのが現状です

報告されているTHCOの効果とは?

THCOの使用によって報告されている効果としては、

  • 多幸感
  • リラクゼーション効果
  • ストレス軽減効果
  • 鎮静作用
  • 鎮痛作用

などが挙げられます。

効果だけを見ると非常に優れた物質であると考える方もいるかもしれませんが、その危険性は絶対に知っておきましょう

ここからはTHCOの危険性やリスクについて、短期的な影響長期的な影響に分けて簡単に解説していきます。

THCOの危険性:短期影響

THCOの短期的な危険性としては、以下の5つが挙げられます。

  • めまいや口の渇き
  • 陶酔感を感じる
  • 不安感の増加
  • 視覚や聴覚機能の低下
  • 集中力や思考能力の低下

分かりやすく解説していくので、一緒に確認していきましょう。

めまいや口の渇き

THCOの摂取後に、めまいや口の渇きといった身体的な副作用を感じる場合があります

急激なめまいは転倒やケガのリスクを高めます。運転中に生じた際に、重篤な事故に繋がる可能性もあります。

口の渇きは唾液の分泌が抑制されることで起こり、不快感に繋がるケースやその後の病気に繋がる可能性もあります。

これらの症状は一見すると軽度に思えますが、頻繁に繰り返されることで生活の質の低下に繋がり、慢性的には重篤な事故や病気の原因となり得ます

陶酔感を感じる

THCOは強い精神作用を持っており、利用後すぐに陶酔感や多幸感を感じることがあります

陶酔感とは、気分が高揚しており、「酔っている状態」に近い感覚のことを指します。

これらの作用はリラックスに繋がるように思えますが、危険な側面も多くあります。

陶酔感が強すぎる場合、感情のコントロールが効かなくなる場合や、判断能力の低下を引き起こす場合があります。

また、気分の落ち込みをはじめとする精神的な負担を増加させるリスクも懸念されています。

不安感の増加

THCOは、摂取によって不安感が増加することがあります

不安感が強まると、心拍数の上昇過呼吸パニック発作のような症状を引き起こす可能性があります。

特に日常的に精神性に不安のある方やストレスを感じている方にとってはそれらの症状がより深刻になることが考えられます

日常生活や仕事にも悪影響を及ぼす可能性もあるため、使用は避ける必要があります。

視覚や聴覚機能の低下

また、THCOの摂取によって、視覚や聴覚といった機能の低下も報告されています

これは脳内で神経伝達が正常に働かなくなることで引き起こされます。

視界がぼやけたり、音が歪んで聞こえるといった症状が挙げられ、これにより運転や機械の操作などが非常に危険になるため、使用は避けましょう。

集中力や思考能力の低下

THCOを摂取することで、集中力や思考能力が著しく低下することがあります

集中力や思考能力の低下は学業や仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼすだけでなく、日常生活の基本的な判断力にも支障をきたします。

例としては重要な決断を下す際や問題の解決が必要な場面において判断力が鈍るため、ミスやトラブルの原因となることがあります

THCOの危険性:長期影響

THCOの危険性として、3つの長期的な影響を紹介します。

  • 精神作用と乱用の危険性
  • 記憶力や学習能力の低下
  • 精神疾患を引き起こす可能性

精神作用と乱用の危険性

THCOはその強い精神作用から、長期的な使用により依存や乱用のリスクが高まるとされています

精神作用は多幸感やリラックス効果をもたらしますが、これらの効果が繰り返し使用するきっかけとなり、依存症を引き起こします。

依存が進むと、日常生活に大きな悪影響を及ぼし、回復が困難になるケースも多く報告されています

記憶力や学習能力の低下

また、記憶力や学習能力の低下にも注意が必要です

THCOの使用によって脳内の神経伝達物質に悪影響が与えられ、情報の処理や記憶の形成が妨げられます

特に若年層では脳の発達に悪影響を及ぼすため、その後脳の発育に深刻な影響が考えられます。

精神疾患を引き起こす可能性

THCOの使用に伴う長期的な悪影響として、精神疾患の発症リスクを高める可能性があります

強い精神作用によって精神的なバランスが乱され、うつ病不安障害、場合によっては統合失調症といった深刻な症状を引き起こすことが懸念されています。

精神的なストレスや不安感は慢性的に続くことで、社会生活や良好な人間関係にも悪影響を及ぼします

新たに精神疾患を引き起こす場合や、元々精神疾患を持つ方は更に重度になってしまうことが考えられるため、絶対に使用は避けるようにしましょう。

THCOとTHCの違いは?

THCOとTHCの違いは、それぞれの効果の強さです

THCOの効力はTHCよりもはるかに危険とされており、効力はTHCの10倍程度だとも言われています。

THCOは、THCにアセチル基を追加(アセテート化)をすることで生成されます。

このアセチル基が追加されることによって、THCの約10倍程度のTHCOの危険な効果が引き起こされると言われています

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THCOは合法か?規制内容と法律の現状

THCOは令和6年7月31日に指定薬物として麻薬に指定されている。医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されている。強い精神作用から、依存性が指摘されている。

THCOは指定薬物として規制されています

THCOは令和6年7月31日に、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令及び麻薬及び向精神薬取締法施行令」及び「覚醒剤原料を指定する政令」の一部が改正され、指定薬物として「麻薬」に指定されました。

麻薬に指定された物質は、「医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されて」いるため、上記に違反した時点で違法となります。
引用:厚生労働省「新たに24物質を麻薬等に指定し、規制の強化を図ります」より

THCOが少しでも配合されている製品は、違法製品となるため、製品の購入や販売、所持等は絶対に避けるようにしましょう。

THCOは合成カンナビノイドの一種です

また、THCOは合成カンナビノイドの一種です

自然界には存在せず人工的に作られるため、予期しない副作用健康リスクが発生する可能性があります。

加えて合成カンナビノイドは研究が不十分なため、長期的な影響についての科学的データが不足してしています

THCOはその合成カンナビノイドの一種であり、法律で厳しく取り締まりがされています。

THCOの依存性と健康リスク

THCOは非常に強い精神作用を持つため、依存性のリスクが高いとされています

その作用はTHCの約10倍程度とも言われており、乱用による健康の阻害の危険性が大きく指摘されています

日本においても健康被害を防ぐ目的で法律により取り締まりが厳しく行われています。

THCOの使用は法律的な問題だけでなく、健康を著しく損なうリスクもあることを絶対に知っておきましょう。

THCOと危険ドラッグ:合成カンナビノイドとの関係

THCOは危険ドラッグに該当する可能性があり。危険ドラッグとは、法律で規制されていない成分を含むものの、人体に有害な作用を及ぼす可能性がある化合物。

THCOは危険ドラッグに該当する?

THCOは日本において危険ドラッグに該当する可能性が高いと判断できます

危険ドラッグとは、法律で規制されていない成分を含むものの、人体に有害な作用を及ぼす可能性がある化合物を指します。

「法律で規制されていない」理由のほとんどが、法改正が間に合っていないため、と言われています。

いたちごっこで法律が間に合っていない

危険な成分は一種を法律で禁じても、その類似成分が次々に開発され、世に出回ってしまいます

「この成分は法律で禁止されていません」という言葉があっても、それは単に「間に合っていないだけ」という可能性も十分にあります。

怪しい言葉があっても、他のサイトや公的機関が公表している情報を参照し、しっかりと正しい情報から判断するようにしましょう

合成カンナビノイドの特徴とリスク

合成カンナビノイドは、天然のカンナビノイドを模倣して化学的に製造された物質のことであり、THCOもその一種に該当します。

これらの物質の特徴は、天然のカンナビノイド(THCやCBD)よりも強力な作用を持つ一方で、研究が進んでおらず、そのほとんどが違法成分として厳しく規制対象となっています

合成カンナビノイドは脳内の神経伝達物質に直接作用し、強い精神作用を引き起こす危険性が報告されています。

依存性や長期的な健康への悪影響が懸念されているため、個人がその危険性について十分に理解することが重要になります

合成カンナビノイドと麻薬の違いは?

ここまで簡単に合成カンナビノイドについて解説してきましたが、「麻薬」との違いは何でしょうか。

THCOは合成カンナビノイドであり、かつ麻薬として規制されていますが、厳密には意味合いが異なるので、3つに分けてその違いについて解説していきます。

合成カンナビノイドと麻薬の違い:概念の違い

合成カンナビノイドと麻薬は、そもそもそれぞれの言葉が指す概念の違いが存在します。

合成カンナビノイドとは、化学的分類の一種であり、大麻に含まれているTHCの構造を元にして人工的に作られた化学物質のことを指します

一方麻薬とは、法的分類の一種であり、麻薬に指定された物質は医療用途以外での製造や輸入、購入、販売、使用等が固く禁止されています

それぞれ効果や合法性は異なりますが、概念がそもそも異なるため、THCOのような「合成カンナビノイドであり麻薬」という種類が存在します。

合成カンナビノイドと麻薬の違い:主な効果

合成カンナビノイドと麻薬には主な効果の違いが存在します。

合成カンナビノイドは陶酔感(酔っぱらったような感覚)や多幸感(非常に心が満たされたような感覚)などをはじめとする「精神活性作用」が主な効果になります。

一方で麻薬は、合成カンナビノイドと同じように精神活性作用もありますが、鎮痛作用や鎮静作用が主な効果です

つまり、合成カンナビノイドは脳などの「精神」に作用の対象があるのに対して、麻薬は痛みや炎症といった「身体」に作用の対象がある点が、それぞれの違いと言えます。

合成カンナビノイドと麻薬の違い:合法性

また、合成カンナビノイドと麻薬は、その合法性の観点でも異なります。

合成カンナビノイドは世界中のほとんどで、違法とされています。日本においては「指定薬物」や「麻薬及び向精神薬取締法」に基づき規制されています。

麻薬も合成カンナビノイドと同様、乱用や取引は違法とされていますが、医療用途においては一部合法とされているケースが存在します。

麻薬は医療用途が一部認められる一方で、乱用による死亡例も多くあるため、厳格な管理が必須になります

当然、個人での売買や取引は法律によって固く禁止されています。

他の合成カンナビノイドの簡単な解説

THCH

THCHはテトラヒドロカンナビヘキソールといい、THCOと同様、合成カンナビノイドの一種として指定薬物として厳しく規制されています

この物質も副作用がとても危険であり、激しい依存性幻覚機能障害などを引き起こすとされています。

また、呼吸困難や意識の昏倒といった深刻な症状も報告されており、緊急搬送される事例も実際に起こってしまっています

HHCO

HHCOという物質もTHCOやTHCHといった物質と同様に、指定薬物としてその危険性から日本国内における医療用途以外での製造や輸入、販売、購入、所持、使用等が禁止されています

HHCOは2023年3月20日に、指定薬物として指定する省令が施行されています。

カンナビノイド関連の製品を購入するときはしっかりと配合されている成分を確認し、違法成分が含有されていないかを必ず確認するようにする必要があります

さいごに

今回はTHCOの危険性について、THCO摂取時の副作用合法性などの情報を交えて解説してきました。

THCOは指定薬物として規制対象になっている危険な成分です

使用時にはとても危険な副作用が報告されています。

使用はもちろん、購入や所持等も禁止とされているため、製品の購入時には絶対に含有されている成分を確認するようにしましょう

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