近年現代人が悩みがちな問題を軽減する効果が報告され、注目が集まっているCBD。
またCBDに似た成分として、CBNやCBGも注目が高まってきていることを知っていますか?
今回の記事では、CBD・CBN・CBGの違いについて、作用や違法性の観点を交えながら簡単に解説していきます。
CBD・CBN・CBGの違いを徹底解説

そもそもCBD(カンナビジオ-ル)とは?
CBDとは正式名称がCannabidiol(カンナビジオール)といい、大麻草から抽出することができる植物性カンナビノイドの一種です。
THC(テトラヒドロカンナビノール)と並ぶ、世界で最も研究が進んでいるカンナビノイドと言われており、その効果や安全性から注目が高まってきています。
カンナビノイドの中で最も有名な種と言っても過言ではありません。
そもそもCBN(カンナビノール)とは?
CBNとは、正式名称がCannabinol(カンナビノール)といい、大麻草から抽出することができる植物性カンナビノイドの一種です。
CBDほど研究が進められているわけではありませんが、CBNも近年急速に注目が高まってきているカンナビノイドです。
そもそもCBG(カンナビゲロール)とは?
CBGとは、正式名称がCannabigerol(カンナビゲロール)といい、CBDやCBNと同様大麻草から抽出することができる植物性カンナビノイドの一種です。
CBGは抗炎症作用や鎮痛作用が報告されていますが、近年では重篤な病気に対する有効なアプローチを報告する研究も存在します。
知っておいてほしいCBGの効果については、後ほど詳しく解説していきます。
CBD・CBN・CBGの作用の違いについて解説

幅広い効果が報告されているCBD
CBDは幅広い効果が報告されています。
CBDの効果として報告されている効果としては、
- リラックス効果
- ストレス軽減効果
- 睡眠のサポート作用
- 神経保護効果
- 抗炎症作用
- 鎮痛作用
- 美容効果
などが報告されています。
CBDは世界中で最も研究が進んでいるカンナビノイドとも言われており、その研究の多さが報告されている効果の多さに繋がっていると考えられます。
リラックスや睡眠のサポート作用が報告されているCBN
CBNの効果としては、リラックス効果やストレス軽減作用、睡眠のサポート作用などが報告されています。
CBDと同じような効果が報告されていますが、CBNはリラックス効果や睡眠のサポート作用が特に優れているカンナビノイドとされています。
これまで様々な研究や実験によって睡眠に対する優れた効果が確認されていることから、CBNは「睡眠カンナビノイド」とも呼ばれています。
重篤な病気へのアプローチが期待されているCBG
CBGは抗炎症作用や鎮痛作用がする優れているとされており、慢性的な腫れや痛み、赤みなどに有効であるとされています。
また、CBGは近年、重篤な病気に対する有効なアプローチが報告されています。
CBGは大腸がん細胞であるCRC細胞の増殖を阻害することが2014年の論文によって報告されています。
実際の論文では、Caco-2細胞とHCT116細胞の2種類の大腸がん細胞株の生存率をCBGは低下させることが報告されています。 論文:Colon carcinogenesis is inhibited by the TRPM8 antagonist cannabigerol, a Cannabis-derived non-psychotropic cannabinoid(2014)より
大腸がんはがんの中でも死亡数が男性は第2位、女性は第1位のため、非常に危険ながんの種類であると言えるため、CBGは将来の今後の効果にも、大きく注目が集まっています。
CBD・CBN・CBGの共通点は?

副作用は軽度のものに留まる
CBD・CBN・CBGは全て、副作用に関しては軽度のものにとどまります。
THCやTHCHといった法律で禁止されているカンナビノイドは、激しい依存性や言語障害、意識の昏倒といった重篤な副作用が報告されています。
しかしCBD・CBN・CBGの3種類は、重篤な副作用は確認されておらず、報告されている副作用は食欲不振や腹痛といった軽度の症状に留まります。
CBD・CBN・CBGはどれも合法
CBD・CBN・CBGは日本国内においてすべて合法であり、安心して使用することが可能です。
カンナビノイドは大麻草が元となり抽出・製造されるため、法律に関する情報は常に最新の情報を取得する必要があります。
2024年12月12日に施行された法律においてもCBD・CBN・CBGを規制する内容は公表されず、施行後も合法となっています。
もし摂取を検討される方は、安心して使用することができます。
どのカンナビノイドもハイにならない
CBD・CBN・CBGの3種類において、「ハイになる作用」は確認されていません。
「ハイになる」とは、麻薬などをはじめとする危険な成分の摂取によって集中力や判断力、思考力が著しく低下している状態のことを指します。
他の指定薬物として規制対象のカンナビノイド(THCやTHCHなど)はハイになる作用が確認されています。
しかしCBD・CBN・CBGの3種類はハイになる作用は確認されていないため、安心して使用することができます。
ハイになるカンナビノイド:THC
ハイになるカンナビノイドとして代表的なのは、THC(テトラヒドロカンナビノール)です。
THCは指定薬物として日本国内で厳しい規制の対象となっています。
2024年12月12日に施行された法律により、THCに関する規制はより厳しくなったため、今後カンナビノイド製品に含有されるTHCの量にはより注意する必要があります。
ハイになるカンナビノイド:THCH
THCH(テトラヒドロカンナビヘキソール)もハイになるカンナビノイドの代表例の一つです。
THCHはとても危険な成分であり、その副作用は日常生活に大きく悪影響を与えることが予想されます。
THCと同様、製品に含有されるTHCHの量には気をつけるようにして、製品の摂取や所持は絶対にしないようにしましょう。
CBD・CBN・CBGの中でのおすすめは?

ここまでCBD・CBN・CBGの違いについて解説してきましたが、3つの種類の中で摂取を検討する際のおすすめはどれになるのでしょうか。
安全性や作用、価格などを交えながら解説していきます。
CBDが最も安全
安全性を重視する方であれば、CBDが最もおすすめです。
CBNやCBGも重篤な副作用などは報告されていませんが、CBDは厚生労働省や世界保健機関によって合法性や安全性が公表されています。
公的機関によって安全性に関する公表をされているカンナビノイドは他に確認できず、安全性に関して最も優れた種類であると判断できます。
睡眠やリラックスを求める方はCBN
睡眠やリラックスを求める方は、CBNがおすすめです。
CBDやCBGにもリラックス作用や睡眠のサポート作用は確認されていますが、様々な実験においてCBNの優れた作用が報告されています。
睡眠に悩む方や、毎日が忙しく中々リラックスができない方にとっては、有効なアプローチ方法になり得る可能性があります。
CBNの過剰摂取には注意が必要です
CBNの過剰摂取には注意が必要です。
CBNはTHCと呼ばれる指定薬物を酸化・分解することによって生成されます。
CBN自体に危険な副作用などは報告されていませんが、CBNの過剰摂取時に薬物検査にて陽性反応を示したとする研究結果が報告されています。
身体的な危険性は低いと考えられますが、薬物検査において陽性反応が出る可能性があるため、過剰摂取は絶対に避けるようにしましょう。
抗炎症作用や鎮痛を求める方はCBG
抗炎症作用や鎮痛作用を求める方は、CBGがおすすめです。
日々の関節痛や腰痛、頭痛などに悩む方にとってCBGは効果的なアプローチであると言えます。
また、がんに対する有効性を報告する論文も存在するため、将来の大病に対する予防としては良い選択肢と言えます。
CBNやCBGは商品価格が高額の傾向にある
ただ、CBNとCBGは商品の価格が高額の傾向にあります。
その理由は大麻草から抽出できる量が関係しています。CBDは大麻草から2〜20%程抽出できるのに対して、CBNとCBGは1%未満程度しか抽出ができず、レアカンナビノイドとも呼ばれています。
抽出量はそのまま製造可能な製品の量に繋がるため、抽出量が少ない場合は価格が高額になる傾向にあります。
長く続ける上で価格は決して無視できない要素です。その部分も踏まえた上で成分の選択をしていきましょう。
よくある質問(Q&A)

CBNはキマる作用がありますか?
CBNにはキマる作用はありません。
「キマる」とは危険薬物の摂取により、集中力や判断力が低下している状態のことを指します。
CBNはTHC(テトラヒドロカンナビノール)を酸化・分解することで製造されます。
THCが元となっていることは事実ですが、CBNはTHCとは異なりキマる作用は無いことを覚えておいてください。
CBNは体に悪い?
CBNは体に悪いといった報告はされていません。
過剰摂取時に、薬物検査において陽性反応を示すことが報告されています。
しかし体への悪影響は報告されておらず、製品の目安摂取量を守ることで悪影響は防ぐことができます。
CBNとCBDとCBGはどれが一番良い?
安全性を重視する方にCBD、リラックスや睡眠のサポート作用を求める方にはCBN、抗炎症作用や鎮痛作用を求める方にはCBGがおすすめです。
どれが一番良いかは重要視する部分によって異なります。
それぞれのライフスタイルに合わせた選択が重要になります。
おわりに
今回の記事では、CBD・CBN・CBGの違いについて、報告されている作用や違法性、おすすめの種類などを交えながら解説してきました。
CBDは幅広い効果と安全性、CBNは睡眠に対する効果、CBGは抗炎症作用や鎮痛作用が特徴として挙げられます。
3種類の中でもCBDは公的機関によってその安全性や合法性が報告されている珍しいカンナビノイドであり、日本国内において安心して使用することができます。
ご自身の悩みやライフスタイルに合わせて選択することが、日々の満足に繋がります。