THCHは違法の成分です
THCHは日本で規制対象になっている違法成分です。
THCHは2023年「7月24日の薬事・食品衛生審議会薬事分科会指定薬物部会において指定薬物とすることが適当とされ」、2023年8月4日に施行された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第十五項に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令の一部を改正する省令」によって、THCHを含む製品の製造や輸入、販売や所持、使用などが禁止とされました。
引用:厚生労働省「指定薬物を指定する省令が公布されました」より
そのため、THCHは指定薬物として規制の対象になっており、使用だけでなく所持も絶対にしてはいけません。
THCHとは何か?
THCHと基本情報について
では改めて、THCHとはどのような成分なのでしょうか。
THCHはテトラヒドロカンナビヘキソール(Tetrahydrocannabihexol)といい、大麻に含まれるマイナーなカンナビノイドです。
名前が似たような成分でTHC(テトラヒドロカンナビノール)というカンナビノイドも存在し、似たような作用を持ちますが全くの別のカンナビノイドです。
THCHの効果と健康への影響
THCHを摂取することによって期待できる効果としては、リラクゼーション効果や多幸感、痛みの抑制などが挙げられます。
一見その効果だけを見ればとても優れている成分で、現在の悩みを解消するためには合法であれば摂取してみたいという方もいるのではないでしょうか。
ですがその副作用を無視してはいけません。
THCHの危険な副作用
THCHを摂取することによって確認されている副作用としては、
- 強い依存性
- 幻覚作用
- 意識の昏倒
- 激しい吐き気
- 心拍数の著しい増加
- 言語障害
- 運動機能障害
- 判断力の低下
などが挙げられます。
実際にTHCHがまだ指定薬物とされていない時に、摂取をした女性が緊急搬送され、意識が戻らない状態が続いたケースも存在します。
THCHの代わりとなるカンナビノイドはある?
2024年8月現在、THCHの代わりとなる合法のカンナビノイドは存在します。
今回紹介したいのは、
- CBD
- CBG
- CBN
の3種類です。
体の不調を補うCBDとは?
CBDはカンナビジオールといい、麻から抽出することができるカンナビノイドの一種です。
本来体内では別のカンナビノイドが生成されていますが、その生成量は加齢やストレスによって減少してしまいます。
CBDはその減少分を補う役割を担うため、外部から摂取することで体の不調の改善が期待できます。
CBDの安全性について
CBDは違法ではない旨が、厚生労働省によって発表されています。
具体的な資料を確認したい方は「こちら」をチェックしてください。
また、副作用も過剰摂取した時のみ報告されており、現れる副作用も幻覚作用や言語障害などではなく、食欲不振や頭痛、下痢程度にとどまります。
抗炎症作用が期待されるCBGとは?
CBGはCannabigerol(カンナビゲロール)の略称であり、大麻草に1%未満程度しか含まれない「レアカンナビノイド」の一種です。
CBGはレアカンナビノイドの一種で、ヘンプから抽出できる量が少ないため、製品化に比較的コストが掛かります。
そのためCBD製品よりも高額になる傾向が強いです。
その効果はリラックス効果や抗炎症作用、抗不安作用などが確認されています。
CBGの安全性について
CBGは2024年8月時点で規制対象ではなく、合法となっています。
他のカンナビノイドに比べて研究が進んでいるカンナビノイドとは言えませんが、副作用についても「ハイ」になるような事例は報告されていません。
また、CBGは論文によって大腸がん細胞であるCRC細胞の増殖を阻害することも報告されている優れたカンナビノイドです。
気になった方は記事をチェックしてみてください。
睡眠に対して効果が期待されているCBNとは
CBNは正式名称がCannabinol(カンナビノール)といい、CBGと同様大麻草に含まれるレアカンナビノイドの一つです。
主な効果は、睡眠を深める働きや痛み・炎症の緩和が報告されています。
特に睡眠を深める働きが顕著に期待されているため、「睡眠カンナビノイド」とも呼ばれることがあります。
CBNの安全性について
CBNは麻由来の成分ではありますが、現在日本において規制の対象ではなく、合法とされています。
ただ過剰摂取には注意が必要です。
過剰摂取をした場合、違法成分であるTHCの摂取時と同じような反応が出てしまうことも報告されています。
CBN製品の利用時は、製品に記載されている目安量を必ず守るようにしましょう。
おわりに
THCHは2023年8月に公布された省令で、THCHを含む製品の製造や輸入、販売や所持、使用などが禁止とされました。
そのためその効果がいくら魅力であったとしても、絶対に使用や所持をしてはいけません。
現在、厚生労働省や世界保健機関によってその安全性が公表されているカンナビノイド「CBD」など、THCH以外の合法のカンナビノイドは存在します。
今一度危険性について認識し、もし利用するのであれば、合法とされている成分の摂取を絶対としましょう。