みなさんはTHCOについてご存じでしょうか。
THCOは大麻草由来の成分「カンナビノイド」の一種であり、カンナビノイドは摂取時の効果が高く、現代人の悩みの軽減が期待されていることから注目が高まっています。
しかし注意が必要なカンナビノイドの種類もあり、場合によっては持っているだけで違法とされてしまう種類も存在します。
今回はカンナビノイドの一種であるTHCOの基本情報や危険性、現在の規制状況について簡単に解説していきます。
THCOの基本情報について
THCOとは?
THCOは、大麻由来の化合物の一種で、指定薬物として規制対象になっているTHC(テトラヒドロカンナビノール)に化学的な加工を施して製造されたカンナビノイドです。
THCよりもさらに効果を追求して製造されているため、THCよりも強力な精神作用を持つとされています。
THCOやTHCHといった、効果を発揮するために人工的に製造されたカンナビノイドは、「合成カンナビノイド」と呼ばれています。
合成カンナビノイドとは
合成カンナビノイドは、THCやCBDなどの天然のカンナビノイドを人工的に化学合成して製造された物質です。
その作用は非常に強く、不安定な部分が多くあります。結果として幻覚や激しい依存性、不安症状などの重度な副作用が多く確認されています。
合成カンナビノイドの乱用は命に関わる危険性が大きくあるため、使用は絶対に避けるようにしましょう。
THCOの化学構造と特性
THCOの構造はTHCにとても良く似ており、THCにアセテート基を結合させた化学構造を持っています。
このアセテート基によって、THCOはより強力な効果を引き起こすとされています。
THCOは体内でカンナビノイド受容体であるCB1受容体に強く作用するため、THCよりも高い陶酔感や幻覚作用をもたらすことがあります。
THCOの効果とは
THCOを摂取することによって確認されている効果は、多幸感や陶酔感が挙げられます。
多幸感は強い幸せを感じることを指し、陶酔感とは強い満足感を感じることを指します。陶酔感は、アルコールを摂取した時の感覚に近いです。
しかし強い幻覚や過度な陶酔感、不安作用、強い依存性などが引き起こされる危険性があります。
また、THCOは摂取してから効果が現れるまでに時間がかかるため、効果を感じないうちに過剰摂取してしまうケースが多く報告されています。
医療用途を含め、有効性については現在のところ定かではない点が多く、安全性に関するデータも不足しているため、摂取はしないようにしましょう。
THCOは違法です
そもそもTHCOに上記のような危険性があるのなら、違法ではないのかと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論THCO肺胞のため、日本国内での使用等が禁止されています。
THCOは令和6年7月31日に、「麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令及び麻薬及び向精神薬取締法施行令」及び「覚醒剤原料を指定する政令」の一部が改正され、「麻薬」に指定されました。
麻薬に指定された物質は、「医療等の用途以外の目的での製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されて」いるため、上記に違反した時点で違法となります。
引用:厚生労働省「新たに24物質を麻薬等に指定し、規制の強化を図ります」より
THCOが少しでも配合されている製品は、違法製品です。
THCOが違法の理由について
THCOが違法な理由は、その危険性にあります。
先ほど解説したように、THCOには依存性や強い陶酔感、不安症状などの精神作用が確認されています。
それらの副作用は日常生活において悪影響を及ぼす可能性があり、そのレベルが過度なことから指定薬物として規制対象となっています。
THCOの副作用とは?
改めて、THCOを摂取した時に引き起こされる可能性がある副作用について解説しておきます。
THCOを摂取した時の副作用は、
- 幻覚症状
- 不安症状
- 強い依存性
- 強い陶酔感
- 言語障害
- 思考力低下
- 判断力低下
- 運動機能障害
などが挙げられます。
THCOの摂取は絶対に避けるようにしましょう。
THCOの代わりとなるカンナビノイドは?
THCOは令和6年7月31日に麻薬に指定されたため、日本国内においてTHCOを少しでも含む製品の製造・輸入・所持・売買・使用等が禁止されています。
ただ、合法でその安全性が広く公表されているカンナビノイドも存在します。それが「CBD」です。
今回はCBDをおすすめするポイントについて簡単に紹介していきます。
CBDの安全性について
まずお伝えしたいのが、CBDはカンナビノイドの中で最もと言っていいほど世界中で研究や実験が行われているカンナビノイドです。
それにより安全性に関する実験なども多く行われています。
2024年11月時点においてCBDの重篤な副作用は確認されておらず、過剰摂取した時のみ下痢や食欲不振といった軽度な副作用が確認されている程度に留まります。
また厚生労働省が特定条件下で合法とする旨を発表している点や、世界保健機関が有害な副作用が確認されていないことを公表している点も、安全性を確認できる点です。
CBDの効果は?
報告されているCBDの効果は、
- リラックス効果
- ストレス軽減
- 睡眠に関する悩み軽減
- 抗炎症作用
- 抗不安作用
- 美容効果
- 抗酸化作用
- 食欲抑制作用
などが挙げられます。
多くの効果が確認されており、年々CBDに対する注目度は高まってきています。
CBDの摂取方法は?
CBDの摂取方法としては、主に4つが挙げられます。
- オイル
- 食品
- べイプ
- サプリメント
これらの4つの摂取方法のメリットデメリットを簡単に解説していきます。
CBDの摂取方法①オイル
オイルによる摂取は最も一般的な摂取方法の一つです。
メリットとして舌下に数滴たらすことで素早く吸収され、効果が速く表れることが期待されます。また、摂取量を細かく調整できる点もオイルの利点です。
ただデメリットとしては独特な苦味のような味が苦手な方が多く、継続する上で気になる方がいるかもしれません。
CBDの摂取方法②食品
CBDがグミなどの食事に含まれ、食品として摂取する方法もあります。味わいながら摂取できるため、初めての人にもおすすめです。
メリットとして、楽しみながら摂取できる点などの心理的ハードルが低いのが挙げられます。
しかしデメリットとして効果が表れるまで時間が掛かることがあり、その後すぐに効果を求める方には不向きです。
CBDの摂取方法③べイプ
べイプは電子タバコのようなもので、蒸気を吸い込むことでCBDを摂取する方法です。
メリットとして肺から直接吸収されるため、数分以内にリラックス効果を感じることができます。即効性に対しては非常に優れていると言えるでしょう。
しかし、デメリットとしては喫煙に抵抗がある人などには不向きかもしれません。また専用のデバイスが必要なため、他の方法に比べて多少お金が掛かる点も注意が必要です。
CBDの摂取方法④サプリメント
サプリメントは、カプセルやタブレットの形状で摂取でき、手軽な摂取方法として推奨されています。
メリットとしてCBD特有の苦味を含んだ風味が無く、無理なく摂取できる点や、持ち運びが容易で、外出先などでも簡単に利用できる点も魅力的です。
ただサプリメントによる摂取は効果が表れるまでに時間が掛かるため、継続的に摂取することが求められます。
さいごに
今回は合成カンナビノイドの一種であるTHCOの基本情報の説明や危険性、THCOの代わりとなるCBDの簡単な解説をしてきました。
THCOはTHCよりも強い精神作用が報告されているため、絶対に使用してはいけません。
またTHCOを含む製品は所持するだけでも違反となるため、絶対に購入や所持をしないようにしましょう。
CBDは安全性が他のカンナビノイドに比べて優れており、効果も幅広いため悩みを抱えている方にはおすすめの成分です。
一度摂取を検討してみてはいかがでしょうか。